2023.02.16
防水工事・外壁塗装コラム
ラジカル制御型塗料とは?シリコン塗料との違いやおすすめのラジカル塗料を紹介
外壁塗装を検討している方の中には、ラジカル制御型塗料を業者から勧められたり、インターネットで検索して存在を知ったりする方が多いのではないでしょうか。
しかし、外壁塗装や塗料について詳しくない限り、ラジカル制御型塗料は聞き馴染みがなく特徴がわからないものでしょう。
そこで今回は、ラジカル制御型塗料とはどのような塗料なのか、人気のシリコン塗料との違いについて解説します。おすすめのラジカル制御型塗料についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1 ラジカル制御型塗料とは?
- 1-1 そもそも「ラジカル」とは?
- 2 ラジカル制御型塗料に含まれる特徴的な成分
- 2-1 高耐候酸化チタン
- 2-2 光安定剤
- 3 ラジカル制御型塗料とシリコン塗料の違い
- 4 おすすめのラジカル制御型塗料を紹介
- 4-1 アステックペイント:超低汚染リファイン1000Si-IR
- 4-2 日本ペイント:パーフェクトトップ
- 4-3 エスケー化研:プレミアムシリコン
- 4-4 関西ペイント:アレスダイナミクスTOP
- 5 アステックペイントの外壁塗装は有限会社岡防水工業にお任せください!
1 ラジカル制御型塗料とは?
外壁塗装に使用される塗料にはさまざまな種類があり、「シリコン塗料」「フッ素塗料」などは塗料に含まれる樹脂の主成分の名前が付けられています。
そのため、ラジカル制御型塗料も「ラジカル」という主成分が使用されている塗料と考えがちですが、実はラジカルという成分が使用されているわけではありません。ラジカル制御型塗料はラジカルの発生を抑制する機能のある塗料のことです。
そのため、ラジカル制御型塗料の主成分は、アルカリ樹脂やシリコン樹脂など、他の塗料と同じ材料が使用されています。
1-1 そもそも「ラジカル」とは?
外壁塗装は雨風や紫外線などの外的要因の刺激を受け続けて年数が経つごとに劣化しますが、外壁塗装の劣化を引き起こす劣化因子のことを「ラジカル」といいます。
ラジカルは塗料の色を作る作業のときに使用する酸化チタンと紫外線が反応して発生するものです。塗膜を劣化させてしまう厄介な存在で、ラジカルの発生による代表的な劣化症状はチョーキングが挙げられます。
つまり、ラジカルの発生を抑制できれば、耐用年数の長い塗料となるという発想で生み出されたのが、「ラジカル制御型塗料」なのです。
2 ラジカル制御型塗料に含まれる特徴的な成分
ラジカル制御型塗料はシリコン樹脂やアクリル樹脂などを主成分とし、ラジカルの発生を抑制するための成分がプラスされていることが特徴です。
2-1 高耐候酸化チタン
先に解説している通り、本来なら酸化チタンはラジカルを発生させる成分です。
しかし、ラジカル制御型塗料に含まれている「高耐候酸化チタン」はラジカルが発生しても外に放出せず、内部に閉じ込める機能を持っています。
つまり、高耐候酸化チタンの役割によって発生したラジカルを内部に閉じ込められるため、塗膜にラジカルが影響しにくく劣化を防止できるのです。
2-2 光安定剤
太陽光に含まれる紫外線と酸化チタンが反応してラジカルが発生しますが、発生したラジカルの活動や発散を抑制できるのが光安定剤です。
つまり、「光安定剤」でラジカルの活動を抑制しつつ、「高耐候酸化チタン」でラジカルを内部に閉じ込める2つの働きによって、塗膜を劣化させるラジカルを抑えて耐用年数の長い塗料を実現しています。
ラジカル制御型塗料といえば高耐候酸化チタンと光安定剤という2つの成分が含まれているのが特徴であり、他の塗料との違いといえるでしょう。
3 ラジカル制御型塗料とシリコン塗料の違い
ラジカル制御型塗料の特徴について解説しましたが、外壁塗装の塗料ではシリコン塗料も人気なので、どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
ラジカル制御型塗料とシリコン塗料の違いを表にまとめました。
ラジカル制御型塗料 | シリコン塗料 | |
---|---|---|
耐用年数 | 8~18年 | 8~12年 |
単価 | 1800~2800円/㎡ | 1800~2600円/㎡ |
製品数 | 少ない | 多い |
実績 | 少ない | 多い |
※単価は下塗りも入れた3回塗りの単価になります。
ラジカル塗料といっても樹脂の主成分によって耐用年数が変わるため、こちらの比較表ではシリコン樹脂のラジカル塗料として比較しています。
耐用年数では、ラジカルを抑制する成分が含まれているラジカル制御型塗料の方が長くなりますが、シリコン塗料よりも単価はやや高くなります。
ただ、耐用年数と価格からコストパフォーマンスを考えると、ラジカル制御型塗料の方が塗り替えのペースが抑えられるので将来的にはお得になりやすいでしょう。
ただし、ラジカル制御型塗料は2012年に販売が開始された製品であり、販売開始から10年ほどしか経っていないので施工実績や実際の耐久性のデータはシリコン塗料と比べると少ないという事実もあります。
4 おすすめのラジカル制御型塗料を紹介
ここでは、おすすめのラジカル制御型塗料を紹介します。
4-1 アステックペイント:超低汚染リファイン1000Si-IR
アステックペイントが製造・販売している超低汚染リファイン1000Si-IRは、数あるラジカル制御型塗料の中でも圧倒的に耐用年数が長いうえに価格が抑えられており、コストパフォーマンスに優れた塗料です。
さらに、防汚保持性が高いので汚れにくいことに加え、汚れたとしても雨水で汚れが落ちやすく、長期的に美しい外壁を維持できます。耐用年数が15~18年であり、一度施工すれば再塗装するまでのスパンが長いのも魅力です。
ラジカル制御型塗料を検討しているものの、何を選べばいいのかわからないという方におすすめの塗料といえるでしょう。ただし、アステックペイントの塗料は基本的に「アステック技術認定施工店」に認定された業者でしか取り扱えない点には注意が必要です。
4-2 日本ペイント:パーフェクトトップ
ラジカル制御型塗料の先駆けとして販売された塗料で、日本ペイントのシリコン塗料よりも長持ちすると謳われています。
日本ペイント独自のラジカル制御技術を採用しており、耐久性・耐久性に優れているうえに、水性なので臭いや安全性にも配慮されている塗料です。
4-3 エスケー化研:プレミアムシリコン
コスト抑えつつ耐久性も重視したい方におすすめなのが、エスケー化研のプレミアムシリコンです。
シリコンという名前がついている通りシリコン塗料という印象が強いですが、独自技術の「トリプルガード」を採用してラジカルを抑制できるラジカル制御型塗料に分類されます。
2014年に発売が開始されたので施工実績はそれほど多くありませんが、14~16年の耐用年数が期待できます。
4-4 関西ペイント:アレスダイナミクスTOP
関西ペイントのアレスダイナミクスもラジカル制御型塗料の一つであり、数ある塗料の中でも珍しい雨の日の施工が可能な塗料です。
外壁塗装が悪天候の日が続くと工期が遅れることもありますが、アレスダイナミクスなら天候に左右されずに施工できます。塗料の単価はやや高めですが、耐用年数は15年と長く、工期遅れが発生しにくい点が魅力といえるでしょう。
5 アステックペイントの外壁塗装は有限会社岡防水工業にお任せください!
有限会社岡防水工業では、兵庫県神戸市でアステックペイントの塗料を取り扱っている塗装会社です。
アステックペイントの塗料だけでなく、高性能な塗料を住宅に合わせてご提案可能であり、ラジカル制御型塗料を検討されえている方もぜひご相談ください。
兵庫県神戸市を中心にサービスを提供し、創業から50年以上の実績と高度な施工技術にも自信があります。「住宅塗装を検討し始めたばかりで何から進めればいいのか分からない」という方も、まずはお気軽にお問い合わせください。
昭和39年より兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を行っている有限会社岡防水工業の代表取締役。
1級建築施工管理技士や1級防水施工技能士等の資格を取得し、外壁塗装業界で20年以上働いています。
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