2022.11.18
防水工事・外壁塗装コラム
モルタル外壁の正しい補修方法とは?劣化状態や放置するとどうなるのかを徹底解説!
モルタル外壁はデザイン性の高さや不燃性であることから人気の外壁材であり、1990年ごろまでは最も一般的な外壁材として多くの住宅に使用されていました。
現在はサイディングのシェアが最も高いものの、根強い人気があります。
しかし、モルタル外壁の状態を維持するためにはメンテナンスが欠かせません。もし劣化症状に気が付かず放置してしまうと、住宅の寿命を縮めてしまう可能性があります。
そこで今回は、モルタル外壁の特徴を解説したうえで、劣化症状や正しい補修方法について解説します。
目次
- 1 モルタル外壁の特徴
- 1-1 モルタル外壁は水・セメント・土でできている
- 1-2 モルタル外壁のメリット
- 1-3 モルタル外壁のデメリット
- 1-4 モルタル外壁のメンテナンス周期
- 2 モルタル外壁の劣化症状
- 2-1 色褪せ・変色
- 2-2 チョーキング
- 2-3 カビ・コケ・藻の発生
- 2-4 クラック
- 2-5 剥がれ
- 3 モルタル外壁の劣化を放置するとどうなる?
- 4 モルタル外壁の補修はDIY可能?プロに依頼すべき?
- 4-1 モルタル外壁はDIYで補修可能?
- 4-2 モルタル外壁の補修はプロに依頼しよう
- 5 まとめ
1 モルタル外壁の特徴
モルタル外壁は1990年ごろまで主流だった外壁材であり、現在も多くの住宅に使用されている外壁材です。
モルタルはコンクリートと似た見た目をしていますが、材料が異なります。また、モルタルは職人が手作業で施工するため、品質が均一になるわけではなく、どの職人に依頼するかによって仕上がりが変わるという特徴があります。
1-1 モルタル外壁は水・セメント・土でできている
モルタルは外壁材としてだけでなく、レンガの目地や建物の下地などさまざまな場所で使用されています。
モルタルは水とセメント、土を混ぜて練ったものです。ドロドロとしたペースト状ですが、時間が経って乾燥すると強度を持つようになります。
1-2 モルタル外壁のメリット
モルタル外壁の魅力の一つは、デザイン性が高いことでしょう。混ぜる砂を変えたり、仕上げ方を変えたりすることで、同じモルタル外壁でも異なる見た目に仕上げられます。
また、職人が手作業で施工するため、複雑な形状の建物にも対応でき、さらにサイディングのような継ぎ目が発生しないためスッキリとした見た目にできます。
そのほか、モルタルの材料はすべて不燃性なので耐火性や耐久性に優れていること、熱伝導率が低いため、冷暖房効率のよい空間にしやすいことなどもメリットです。
1-3 モルタル外壁のデメリット
メリットの多いモルタル外壁ですが、デメリットもあります。
たとえば、施工する職人によって仕上がりに差が出やすいこと、ひび割れが生じやすいことなどが挙げられます。モルタルは水に弱いので、湿度変化が起こりやすい環境下ではひび割れしやすい性質があるのです。
さらに、手作業で作業する分、人件費がかかるうえに施工期間が長いので、施工費用が高いことも注意点です。
1-4 モルタル外壁のメンテナンス周期
モルタル外壁のメンテナンス周期は10年に1回が目安とされています。
ただし、周辺環境や使用している塗料によって劣化のスピードが変わるので、目安として考えましょう。
また、モルタル外壁の耐用年数は30年とされていますが、こまめなメンテナンスを実施することで耐用年数を伸ばすことも可能です。
2 モルタル外壁の劣化症状
モルタル外壁のメンテナンス周期は10年に1回と解説しましたが、あくまで目安として考えましょう。適正なタイミングでメンテナンスを行うには、劣化状態をチェックし、症状に応じてメンテナンスを実施することが重要です。
ここでは、モルタル外壁の劣化症状を紹介します。
2-1 色褪せ・変色
モルタル表面の塗膜が劣化すると、色褪せや変色が起こります。施工したときのツヤがなくなったり、くすんだ色に見えたりする場合は、色褪せまたは変色している可能性があります。
それほど深刻な劣化ではありませんが、放置すると悪化する可能性があるのでメンテナンスを検討しましょう。
2-2 チョーキング
外壁に直接触れてみると、手のひらに白い粉が付着すること状態はチョーキングと呼ばれ、こちらも劣化症状の一つです。
チョーキングは塗膜の防水性が失われているときに発生します。放置するとモルタル外壁そのものに水が浸透してさらに深刻なトラブルに発展する恐れがあるので、メンテナンスを実施しましょう。
2-3 カビ・コケ・藻の発生
周囲の建物や方角によっては、日当たりや風通しの悪いところがあるでしょう。そのような箇所では、モルタル外壁にカビやコケ、藻が発生するケースがあります。
カビやコケなどが発生するのは、モルタル外壁の塗膜が劣化している証拠であり、さらに外壁の表面に水分を含んだ状態となっています。
放置するとカビが繁殖したり、コケが増殖してしまったりするので、再塗装しましょう。
2-4 クラック
クラックとはひび割れのことを指しますが、「ヘアークラック」と「構造クラック」の二種類があります。
ヘアークラックは幅0.3mm未満、深さ0.4mm未満のひびがある状態です。比較的軽い劣化症状なので緊急性は低いですが、放置すると雨水が侵入して構造部分の腐食などを引き起こす可能性があります。
一方、構造クラックは幅0.3mm以上、幅0.4mm以上のひびが生じている状態です。構造クラックはヘアークラックよりも深刻な劣化状態であり、すぐに業者を呼んで補修してもらうことをおすすめします。
2-5 剥がれ
モルタル外壁の劣化が深刻化すると、外壁そのものが剥がれたり、浮いたりしてしまいます。
放っておくと外壁の剥がれた部分から雨水が侵入し、住宅の構造部分が脆くなってしまう危険な状態です。住宅の寿命にもかかわることなので、早急にメンテナンスしましょう。
3 モルタル外壁の劣化を放置するとどうなる?
モルタル外壁の劣化を放置していると、ひび割れた部分から雨水が侵入し、住宅の基礎や柱が腐敗したり、住宅内部にカビが発生したりする可能性があります。
このような状態になると、住宅の寿命が短くなるうえ、カビが室内の空気を汚染してアレルギー症状を引き起こすケースがあります。
つまり、外壁の劣化を放置することで、そのほかのトラブルにつながる恐れがあるのです。
ただ、モルタル外壁のメンテナンスは安くありません。できれば先延ばしにしたいと考えるものですが、劣化が深刻化するほど高額な費用がかかるうえ、二次被害を発生させるリスクが高まるので、適正なタイミングを判断してメンテナンスしましょう。
4 モルタル外壁の補修はDIY可能?プロに依頼すべき?
メンテナンス費用を安く抑えるために、DIYしようと考える方も多いのではないでしょうか。
結論として、自力で補修できないわけではありませんが、強くおすすめできないといえます。
4-1 モルタル外壁はDIYで補修可能?
モルタル外壁は脚立を使用せずに手の届く範囲で、なおかつ劣化の症状が軽く、小範囲の場合に限ってDIYが可能です。
たとえば、0.1mm以下のヘアークラックや、給油機やポストなどを固定していたネジ・ビス穴などは、ホームセンターに販売されている製品を使って自分で補修できるでしょう。
ただし、劣化症状を正しく判断できていない場合があったり、ほかに重大な劣化があったりする可能性があります。また、自分で補修したことで、かえって状態を悪化させるケースも少なくありません。
そのためモルタルの補修は、業者に依頼するのが基本だと考えましょう。DIYするときは、注意点をきちんと調べたうえで作業することが重要です。
4-2 モルタル外壁の補修はプロに依頼しよう
モルタル外壁は劣化症状を見て、適切なメンテナンスをしなければなりません。
プロの業者であれば、住宅の外壁全体をチェックし、きちんと状態を判断したうえで補修してくれるため安心して任せられます。とくに構造クラックや外壁の剥がれが発生している場合は自分で補修できないので、業者に依頼するのがおすすめです。
また、モルタル外壁の補修は基本的に高所作業となります。プロの場合、足場を組んで、万全の体制で施工するので怪我や事故が発生するリスクを抑えられます。
このように、さまざまなリスクを抑え、精度の高い補修を実現するには業者の存在が欠かせません。費用はかかりますが、家族との安心・安全な暮らしを守るためにも、モルタル外壁に劣化症状が見られたら業者に相談しましょう。
5 まとめ
今回はモルタル外壁の補修について解説しました。
安心して暮らせる住まいを維持するために、外壁の補修は欠かせません。劣化のサインを見極めて、こまめにメンテナンスしましょう。
兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装を検討している方は、ぜひ有限会社岡防水工業にご相談ください。半世紀にわたり地域密着型で施工を行っており、豊富な施工実績と専門的なノウハウがあります。
「外壁のメンテナンスを検討しているけれど、何から検討すればいいのかわからない」「できるだけ費用を抑えてメンテナンスをしたい」という方も、まずは気軽にご相談ください。
お客様一人ひとりと向き合い、最適なご提案をいたします。
昭和39年より兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を行っている有限会社岡防水工業の代表取締役。
1級建築施工管理技士や1級防水施工技能士等の資格を取得し、外壁塗装業界で20年以上働いています。
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