2024.08.28
防水工事・外壁塗装コラム
外壁塗装で起こりがちなトラブルと対処法|予防方法や相談先も解説
しかし、契約内容を確認し、打ち合わせをしっかりと行ったつもりでも、トラブルに発展することがあります。
そこで今回は、外壁塗装で起こりがちなトラブルと対処法について解説します。予防法や相談先についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1 外壁塗装でよくあるトラブルと対処法
- 1-1 契約に関するトラブル
- 1-2 仕上がりに関するトラブル
- 1-3 物の破損に関するトラブル
- 1-4 近隣住民とのトラブル
- 2 外壁塗装のよくあるトラブルを防止する方法
- 2-1 契約に関するトラブルの防止策
- 2-2 仕上がりに関するトラブルの防止策
- 2-3 物の汚損に関するトラブルの防止策
- 2-4 近隣住民とのトラブルの防止策
- 3 外壁塗装のトラブルが起きたときの相談先
- 4 まとめ
1 外壁塗装でよくあるトラブルと対処法
外壁塗装は、打ち合わせや施工中、施工後などさまざまなタイミングでトラブルに発展することがあります。
外壁塗装で起こりがちなトラブルは、以下の4種類に大別できます。
●契約に関するトラブル
●仕上がりに関するトラブル
●物の破損に関するトラブル
●近隣住民とのトラブル
種類ごとのトラブルの内容と対処法について見ていきましょう。
1-1 契約に関するトラブル
外壁塗装は、実際に工事が始まってから、塗料の種類や色、工期、費用面などで、契約内容を食い違いが生じてトラブルになることがあります。
たとえば、突然家に来た業者に外壁塗装を提案され、断り切れずに外壁塗装の契約を進めてしまい、後から相場よりも高いことに気が付いたといったトラブルが起こりがちです。
訪問販売の場合、契約から8日以内ならクーリングオフを利用できることが多いですが、事前に契約内容をしっかりと確認し、依頼者と業者で認識の違いを生じさせないようにしましょう。
1-2 仕上がりに関するトラブル
外壁塗装の施工後に、イメージしていた仕上がりと違ってトラブルになることがあります。
とくに、仕上がった色とイメージしていた色に差があり、トラブルになるケースが多く見られます。
外壁塗装は、面積効果によってイメージとの相違が起きやすいため、できるだけ大きなサンプルで色を確認する、屋外で色を確認するなどして対策しましょう。
1-3 物の破損に関するトラブル
施工中に、建物や家財に汚損が起きるトラブルもあります。
外壁塗装業者は、万が一に備えて損害保険に加入している会社もあるため、業者側のミスで汚損が起きたときはしっかりと補償してくれるはずです。
ただ、損害保険に入っていない外壁塗装業者も存在するため、お問い合わせの際は必ず外壁塗装業者が損害保険に加入しているかを確認したほうが良いです。
また、施工前に植木鉢などを遠くに移動して防止するのがおすすめです。また、汚損が起こったときは証拠として写真を複数枚取るようにしましょう。
1-4 近隣住民とのトラブル
外壁塗装は足場の設置・解体による騒音や、工事車両の出入り、塗料の臭いなどで、近隣住民から苦情が入るケースも少なくありません。
もし、外壁塗装に関して近隣住民からクレームが入ったら、すぐにお詫びに行くようにしましょう。
また、工事が始まる前に事前に挨拶を行い、「ご迷惑をおかけします」と伝えるとともに、工事内容について共有しておくと、クレームを言われにくくなります。
2 外壁塗装のよくあるトラブルを防止する方法
外壁塗装は、トラブルが起こったときの対処法を確認しておくことも大切ですが、そもそもトラブルが起きないように対策しておくことが大切です。
ここでは、外壁塗装のトラブル防止方法を見ていきましょう。
2-1 契約に関するトラブルの防止策
外壁塗装の契約トラブルは、契約書を事前に確認しておくことが防止策となります。
たとえば、見積もりが「〇〇一式」と曖昧な表記になっていないか、使用する塗料の種類や単価、塗装面積が明記されているかなどを確認しましょう。
また、汚損や施工不良が起こった場合を想定して、保証内容についても確認しておくと安心です。
曖昧な点が残ったまま契約するのではなく、少しでも不安に思ったことは質問して解決してから契約を進めることが大切です。
2-2 仕上がりに関するトラブルの防止策
外壁塗装の仕上がりイメージの相違に関するトラブルは、以下のポイントを押さえておくと防ぎやすくなります。
●大きなサイズの色見本を確認する
●太陽光の下で色を確認する
●カラーシミュレーションを行う
●施工事例を確認する
小さなサンプルだけで色を確認するのではなく、大きなサンプルやカラーシミュレーションなどを活用し、さまざまな方法で色を確認しておくとイメージ通りの仕上がりを実現しやすくなります。
2-3 物の汚損に関するトラブルの防止策
外壁塗装は塗料が飛散したり、高所から物を落としてしまったりして、故意でなくても物の汚損が発生することがあります。
そのため、自転車やプランターなどは、なるべく施工場所から離れたところに移動させておくのがおすすめです。
また、庭石や門柱など、移動できないものについては、しっかりと養生されているか確認してください。
塗料を付着させたくない箇所については業者が養生を行ってくれますが、依頼者も確認しておくと安心です。
2-4 近隣住民とのトラブルの防止策
騒音や工事車両の出入り、塗料の臭いなどによる近隣住民とのトラブルは、工事が始まる前に挨拶を行うことが重要な防止策となります。
施工開始日の1週間前には挨拶を行い、外壁塗装期間中は迷惑をかけることを伝えたうえで、工事期間や内容についても共有しましょう。
事前に挨拶があれば、印象がよくなることに加え、工事日程や内容がわかるため近隣住民の不安を軽減できてクレーム対策になります。
また、工事が終わった後も挨拶を行うのがおすすめです。
3 外壁塗装のトラブルが起きたときの相談先
外壁塗装でトラブルが起こったときは、まず施工業者に相談しましょう。
しかし、施工業者が連絡を無視したり、倒産したりするケースもあります。その際は、以下のような相談先に連絡するようにしてください。
●住宅リフォーム・紛争処理支援センター:連絡しても施工業者に取り合ってもらえない場合。
●国民生活センター:悪質な訪問販売や詐欺に遭った場合。
●保険会社:施工不良が発覚したが、塗装業者が倒産している場合。ただし、施工業者は瑕疵保険に入っている場合のみ相談可能。
●弁護士:各相談センターでは対処しきれない場合。
外壁塗装のトラブルは、放置していても状況がよくなることはありません。
トラブルが起きた際、依頼者と施工業者間で解決できないときは、第三者機関を積極的に利用して対処しましょう。
4 まとめ
今回は、外壁塗装に関するよくあるトラブルや対処法、防止策などを解説しました。
外壁塗装に関するトラブルは、注意していても起こることがあります。その際、落ち着いて対応できるよう、どのようなトラブルが起こりやすいのか、対処法も含めて確認しておくと安心です。
昭和39年より兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を行っている有限会社岡防水工業の代表取締役。
1級建築施工管理技士や1級防水施工技能士等の資格を取得し、外壁塗装業界で20年以上働いています。