2024.08.15
防水工事・外壁塗装コラム
外壁の吹き付け塗装とは?メリット・デメリット、ほかの塗装方法との違いを解説
しかし、吹き付け塗装を行ううえで
「そもそも吹き付け塗装って何?」
「吹き付け塗装のメリット・デメリットが知りたい」
といった方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、外壁の吹き付け塗装について詳しく解説します。ほかの工法との違いについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1 吹き付け塗装とは?
- 2 吹き付け塗装の種類
- 2-1 リシン吹き付け
- 2-2 スタッコ仕上げ
- 2-3 吹き付けタイル仕上げ
- 2-4 多彩模様
- 2-5 石調
- 3 吹き付け塗装のメリット
- 3-1 短時間で施工できる
- 3-2 デザイン性が高い
- 3-3 新築時は施工費用を抑えやすい
- 4 吹き付け塗装のデメリット
- 4-1 必ずしも施工費用が安いわけではない
- 4-2 職人によって仕上がりが変わる
- 4-3 塗料が飛散する
- 4-4 施工中の音が気になりやすい
- 5 外壁塗装の手法比較:吹き付け塗装vsローラー塗装
- 6 まとめ
1 吹き付け塗装とは?
吹き付け塗装とは、吹き付け機械に塗料を入れ、外壁に対して霧状の塗料を吹き付けていく塗装方法です。新築時に採用されることの多い施工方法となっています。
凹凸のある仕上がりになり、手作業で塗装を行うため意匠性のある仕上がりになります。
2 吹き付け塗装の種類
外壁の吹き付け塗装は、さまざまな種類があります。
【新築時に採用されることが多い】
●リシン吹き付け
●スタッコ仕上げ
●吹き付けタイル仕上げ
【塗り替え時に採用されることが多い】
●多彩模様
●石調
それぞれの違いについて、詳しく見ていきましょう。
2-1 リシン吹き付け
リシン仕上げとは、塗料に小さな石や砂を混ぜたものを施工していく方法です。
石や砂が混ざっていることや、薄い塗膜が形成されることもあり、ひび割れやすいことが注意点ですが、マットで落ち着きのある印象になります。
外壁に触れると、ザラザラとしていて細かなデコボコがある仕上がりになります。
2-2 スタッコ仕上げ
スタッコ仕上げでは、セメントや骨材、石灰などを塗料に混ぜたものを外壁に吹き付けていきます。
リシン仕上げよりも模様が大きくなることに加え、厚い塗膜が形成されるので耐久性が高くなります。
重厚感や高級感を出したい方におすすめの塗装方法です。
2-3 吹き付けタイル仕上げ
吹き付けタイル仕上げは、リシンやスタッコ仕上げとは異なり、骨材を塗料に入れないことが特徴です。
そのため、表面の仕上がりは凹凸感があるものの、ザラザラとしておらず滑らかな印象があります。
2-4 多彩模様
多彩模様は、単一色ではなく、複合色で自然本来の優しい風合いを表現する工法です。
意匠性の高い仕上がりになることが魅力で、高級感のある印象となります。
2-5 石調
細かく砕いたセラミックが含有されている塗料を使用して、スプレーガンで吹き付けて塗装していく工法です。
石調塗料を使った吹き付け工法は、塗料そのものの耐久性が高いため、塗り替え頻度が抑えられることに加え、重厚感・高級感のある仕上がりになることです。
ただし、施工技術が必要であり、ほかの塗料と比較して高額であるといった注意点もあります。
3 吹き付け塗装のメリット
外壁塗装にはさまざまな工法があり、工法ごとにメリット・デメリットがあります。
ここでは、吹き付け塗装のメリットについて見ていきましょう。
3-1 短時間で施工できる
吹き付け塗装は、ローラーやハケを使用する塗装方法と比較して、短時間で施工できることがメリットです。
スプレーガンを使って広範囲に塗料を塗っていくため、短時間で施工が完了します。
これにより、工期が短縮されるため、建物の使用再開が早まることが期待できます。
3-2 デザイン性が高い
吹き付け塗装は、多彩なデザインや質感を表現できるのが大きな魅力です。
立体感や模様、グラデーションなど、ローラー塗装では実現できない複雑な意匠性を表現できます。とくに、ローラー塗装で凹凸感を表現するのはむずかしいですが、吹き付け塗装なら凹凸感を出せます。
また、手作業で塗料を吹き付けていくため、同じ方法でも家ごとに仕上りが変わります。
オリジナリティや重厚感、高級感を求める方には、吹き付け塗装が適しているでしょう。
3-3 新築時は施工費用を抑えやすい
吹き付け塗装は、ローラー塗装と比較して施工期間が短いことから、施工費用を抑えやすい点もメリットといえるでしょう。
短時間で広範囲の塗装が可能であるため、人件費などを削減できて、結果的に施工費用が安くなりやすくなっています。
ただし、多彩模様や石調の工法は、塗料の単価が高くなる分、施工費用が高額になりやすい傾向にあります。
4 吹き付け塗装のデメリット
吹き付け塗装はさまざまなメリットがある一方で、デメリットもあります。
では、吹き付け塗装にはどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。
4-1 必ずしも施工費用が安いわけではない
吹き付け塗装は、施工費用を抑えやすいことをメリットとして挙げましたが、必ずしもほかの塗装方法を比較して安いわけではありません。
たとえば、多彩模様や石調の工法は、以下のような塗料を使用します。
●アステックペイント:グラナートGP
●日本ペイント:水性ペリアートUV
●関西ペイント:水性空コートEX
●SK化研:エレガンストーン など
これらの塗料は高機能でグレードが高く、ほかの塗料と比較して高額です。
塗料が高いことで、結果的に施工費用の総額も高くなりやすいため、吹き付け塗装でも高額になるケースがあることを認識しておきましょう。
4-2 職人によって仕上がりが変わる
吹き付け塗装は、職人の技術や経験によって仕上がりに差が出やすいことがデメリットです。
手作業で塗装を進めていくため、同じ工法でも職人のセンスによって仕上がりに差が出ます。
オリジナリティがある、味があるといった点は魅力ですが、イメージしている仕上がりにならないケースもあるので注意しましょう。
とくに、熟練した職人であれば均一で美しい仕上がりが期待できますが、経験が浅い職人の場合、ムラや塗り残しが生じる可能性が高い傾向にあります。
満足のいく仕上がりにするためにも、施工前に職人の実績や過去の施工例を確認するのがおすすめです。
4-3 塗料が飛散する
吹き付け塗装は塗料をスプレーガンで噴霧するため、塗料が周囲に飛散するリスクがあります。
飛散防止ネットや養生などで塗料が不要なところに飛ばないように対策が行われますが、近隣の住宅や車などに塗料が付着する可能性があります。
4-4 施工中の音が気になりやすい
吹き付け塗装の施工中には、スプレーガンの動作音やコンプレッサー音が発生します。
塗装期間は数日かかることもあり、依頼者や家族がストレスに感じやすいのはもちろん、騒音で近隣住民からクレームが入る可能性があるでしょう。
騒音が気になりやすい方は、塗装が行われているときは家にいないように調整するのがおすすめです。
また、施工期間に入る前に近隣の住宅へあいさつを行い、騒音について説明したうえで工事を進めるようにしましょう。
5 外壁塗装の手法比較:吹き付け塗装vsローラー塗装
最後に、吹き付け塗装とローラー塗装はどのようなポイントが異なるのか、比較していきましょう。
吹き付け塗装 | ローラー塗装 | |
---|---|---|
必要な道具 | スプレーガン | ローラー |
塗料の飛散 | 多い | 少ない |
使用する塗料の量 | 規定量よりも多い(塗料が飛散するため) | 規定量 |
音 | 大きい | 小さい |
施工スピード | ローラー塗装よりも早い | 吹き付け塗装よりも時間がかかる |
対応している塗装業者の数 | 少ない | 多い |
吹き付け塗装はローラー塗装と比較して、塗料が周囲に飛散する分、塗料の使用量が多くなりやすい、騒音が気になりやすいなどの注意点があります。
しかし、凹凸感があってオリジナリティのある仕上がりになることや、重厚感・高級感のある印象となります。
外壁塗装の工法によって、特徴が異なるため比較したうえで最適な方法を選びましょう。
6 まとめ
今回は、外壁の吹き付け塗装について解説しました。
吹き付け塗装は、スプレーガンで外壁に対して霧状の塗料を吹き付けていく塗装方法です。意匠性が高く、凹凸感のある仕上がりが重厚感や高級感を演出してくれることが魅力です。
しかし、塗料が飛散しやすい、職人によって仕上がりに差が出やすいなどの注意点もあるため、しっかりと情報収集したうえで工法を選びましょう。
また、兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装工事・防水工事を検討されている方は、岡防水工業にご相談ください。弊社は地域密着型で50年の実績をもち、塗装工事の施工件数は10,000棟以上、防水工事は9,000棟以上の施工実績があります。
なお、岡防水工業では、顧客目線のサービスにこだわっており、外壁塗装を初めて行う方も不安なく工事を進められるようサポートしておいます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
昭和39年より兵庫県神戸市で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を行っている有限会社岡防水工業の代表取締役。
1級建築施工管理技士や1級防水施工技能士等の資格を取得し、外壁塗装業界で20年以上働いています。